練習を録音してみたところ、左右のバランスが悪いように感じるとか、曲の流れが思ったのと違う、といった訴えをしばしば耳にします。
私は普段の練習に録音を使うことには懐疑的です。音がきれいかどうか、とか左右のバランスなど、判るはずがありません。スタジオで録音する際にはとても高価な機材を使うにもかかわらず、必ずディレクターがいることを考えて下さい。
せっかく自分の耳で聴いたことを否定しているだけでは、耳を育てるどころか壊してしまいかねない。
録音はあくまで記録であって、思い出以外の何ものでもないでしょう。
それに対し映像はたとえそれが劣悪な画像であっても大いに参考になるでしょう。
自分の姿に酔ってしまわない限り、目は正確に判断を下せます。腕の動きはスムーズか?指はバタバタしていないか?自分が曲がりなりにでも理解しているように動いているものか?等々。
人は往々にして教える際に強調していることを自分では全く実行していないものです。